ここでは弊社で施工した「京壁」の塗り替え工事を紹介していきます。
材料の紹介から金額・施工の流れなど工事を依頼する際に気になるポイントをまとめています。塗り替えを検討されている方はぜひ、参考にしてください。
京壁とは?
名前通り、「京都の仕上げ壁」になります。元々は関西地方で採れる色土を原料とした土壁を指し、ザラザラな質感を表現した仕上がりになっています。
しかし、現在の「京壁」と言われる仕上げは「聚楽壁」などとも呼ばれており、樹脂を主な原料として作られています。もちろん、仕上がりも土壁風のザラザラ感はしっかり表現されています。
新規の下地で施工する一般用とリフォーム用の材料が用意されており、ご要望に合わせて最適な材料を選べるのもポイントです。カラーバリエーションは標準色で70色以上の中から選べるため、どんな部屋にも合う壁を表現することが可能です。
土や藁など自然素材をベースに作られているため、施工時・解体時に有害な物質を排出しないため人にも環境にも優しい材料となっています。また、湿度のコントロール・カビやダニの発生抑制など子供やアレルギー体質の方には特に喜んで頂ける仕上げになっています。
気になる方は下記の四国化成ホームページをご覧ください。
京壁の施工手順
今回は弊社が実際に施工したリフォーム工事を具体例として施工手順を紹介していきます。
壁を塗り替える作業のため、タンスや家電など家財道具を壁から離し、作業できるスペースを確保する必要があります。その部屋内で移動が済めばいいですが、荷物が多い場合は違う部屋へ移動する場合もあります。
他の部屋へ移動する作業は最低限に抑え、基本的には汚れないようビニールやシート等での養生作業がメインになります。荷物以外にも窓や床・天井など必要によっては様々な場所を汚れから保護します。
材料によっては既存の壁に上から左官工事を施工できるものもありますが、劣化具合によって各施工事業社が長年の経験を活かし、どのように施工すれば綺麗に仕上がるかを判断します。
弊社は基本的に古い壁を剥がし、新たに左官工事する施工法を原則として作業しています。水をゼリー状にする材料を使い、既存の壁に塗り付け水分を吸わせてから綺麗に剥がしていきます。
こうすることにより、作業効率が格段に上がります。
古くなった下地の場合、新規の下地に比べてアクの発生や汚れによる接着力の低下が起こります。主にこの2つの問題を解決するため、丁寧な清掃とアクどめ材の散布をしっかり行う必要があります。また、下地の状況によっては石膏系の材料を使い左官補修を行う場合もあります。
基本的には2回塗りで仕上げていきます。最初に薄く擦り付けるように塗って、乾き切る前にもう一度、1m〜2.5mの厚みで平坦に仕上げていきます。2回塗り付けたあとは少し水が引くのを待って表面を締めるように押さえていきます。
つまり、壁に鏝を当てる回数は最低でも合計3回になります。
壁を綺麗に仕上げたら養生を剥がしながら細かい部分を仕上げていきます。
工事を行うと、埃なども多く出てきてしまうので箒や掃除機を使い、工事する前より綺麗にすることを心がけて作業します。
以上が塗り替え工事の流れになります。
京壁左官工事に掛かる費用
費用は「施工の流れ」で紹介したポイント毎に掛かってくるのが基本となります。そこに施工量を掛けた金額が概算となります。
今回は施工面積が60㎡だったらいくら掛かるのか?を具体的に計算してみましょう。
項目 | 数量 | 単価 | 合計金額 |
---|---|---|---|
荷物移動費 | 1式 | 20,000 | |
養生費 | 1式 | 15,000 | |
既存壁剥がし | 60㎡ | 1,500 | 90,000 |
下地処理 | 60㎡ | 1,000 | 60,000 |
仕上げ | 60㎡ | 3,000 | 180,000 |
諸経費 | 1式 | 40,000 | |
合計 | 405,000円 |
現場の場所や荷物の量など状況に応じて金額は上下しますが、上記が目安の金額になります。
京壁の施工写真
ここでは弊社が実際に施工した京壁の仕上がりを紹介したいと思います。参考になれば幸いです。
- 四国化成「京壁ファイン」
- 緑色の壁カラーNo「419」
- 白色の壁カラーNo「406」
緑色の壁
白色の壁
最後に
いかがでしたか?本記事で実際にどんな施工手順を踏んでるか理解が深まったと思います。
下記から相談を受け付けてますので、何かあればお気軽に弊社へご連絡ください。
よろしくお願いします。